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未だ驚きの連続 in London

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(舞台「ハリー・ポッター」が上演されているパレス・シアター)

2012年からいまの生活を始め、6年目に入った。ロンドンには計34ヶ月暮らしていることになる。歴史はもちろん文化・習慣、生活などについてかなりアンテナを張って暮らしているつもりだが、それでも未だに驚かされることが少なくない。例えば先日はピアノ・コンサートを聴きに行ってきてそれはキングズ・カレッジ・ロンドン(1829年にジョージIV世とウエリントン公爵によって設立された大学)で開催されたものだったのだが、会場は教会。大学の敷地内に教会があるのはあちこちで見てきたが、ここは大学の建物の中に立派な教会があるのである。しかも、1階に(日本式でいう2階)!

今週末にはギルド・ホール・アート・ギャラリーへ詩の朗読を聴きに行ってきた。聖アグネスが殉教した記念日が(304年)1月21日で、その前夜(イヴ)にポエム「The Eve of St Agnes」朗読会が開催されたのだった。到着してびっくり。だってその会場は絵画が展示されているど真ん中で、つまり通常展示の絵に囲まれて朗読が行われ、しかもワインとおつまみが振る舞われたのである。レクチャーやトーク・ショーでワインが振る舞われることはロンドンではかなり多いのだが、美術館の絵が展示されている中でワインをいただけるなんて、誰が思うでしょう。でも英国人にとっては珍しいことではないようで、私もスマしていただくことにした(笑)。朗読が終わった後もなくなるまでワインは振る舞われたので、ここには毎年訪れている私も、ワインを片手に絵を見て回った。なんて優雅なひと時だと、小さな心臓はドキドキしてた(笑)。

紳士社交クラブのメンバーになりその環境においても驚くことが多い。メンバーになると飲食したものは日本で言うところのツケが利き、月に1度まとめて銀行口座から引き落とされる。メンバーはフレンドリーな人が多く、初対面でも笑顔を交わすし、会話が弾むこともあれば、ワインをご馳走してくれる人も結構いる。また、立場を超えてフレンドリーに接することも当たり前のようにある。

先日は新しく就任した会長を囲んでのディナーに参列したのだが、それに誘ってくださったのは女王の元弁護士で(しかもこの女性は私がメンバーシップを獲得した時にワインで祝って下さった)、その方が私の向かい席、隣の席には上院議員の中でも有名な女性議員が座り、私との間には絶対的にあるはずの「壁」を全く感じさせない接し方をして下さった。英国にもリッチな日本人に多いエラそうな人もいるにはいるけど、その絶対数も違えば、接し方も全然違う。だから英国を「紳士の国」という面もあるんじゃないかと思われる(女性も含めて)。

また、そういう人たちはクラブで働くレセプショニストやウエイター、ウエイトレスに対しても実に親しみを持った接し方をしていて、見ていてとても気持ちがいい。人として「一流」であることの本当の意味は、そういうところにもあるんじゃないかと感じている。






by yukaashiya | 2017-01-22 08:21 | 英国生活編


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