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「人種差別をやめて下さい」

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先日の日曜日、いつも多くの人でごった返しているフリンダース・ストリート駅前の交差点で、こんなプラカードを持って道路の真ん中に立っている男性がいた。

「人種差別をいますぐやめて下さい」

「僕らは毎日、人種差別を味わっています。ただちにやめて下さい」

人々が交差点を渡る時はその人々が見やすいように、また車が行き交う中でも道路の真ん中に立ち続け(といってもトラムが通るエリアなので車に轢かれる怖れはないが)、車に向って約10秒ずつの間隔で東西南北に向き直っていた彼は黒人である。メルボルンは多民族が暮らしているものの黒人はほとんど見かけないので、この「人種差別をヤメて下さい」という訴えは、おそらくメルボルンの人に対してだけでなく、あらゆる国々から来ている観光客にも向けているのではないかと思われる。

日本が暮らしにおいて他民族に対し排他的なのは、おそらく世界的な規模で有名である。それは変えていかなければいけない時代に突入しており、これからの日本人の、日本への移民への対応や受け容れ方は日本をグローバルな国へと変えていくための1つの要素となり得ると思われる。

歩行者用の信号が青になって人々が横断歩道を渡り始めると、この黒人男性に対して笑顔で声をかけて行く人や彼にハイタッチ(和製英語/英語ではハイ・ファイヴという)をする人、握手をする人、腕と腕を絡ませて励ましのジェスチャーをしていく人などなど、たくさんの人が彼に笑顔と言葉を贈っていた。少なくともわたしが見ていたあいだ、それをしていたのは全て白人だった。
by yukaashiya | 2016-02-18 11:32 | オーストラリア編


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