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ハンガリーで受けたこんな親切

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(夕刻の英雄広場)

ハンガリー人はとても感じのいい人とずこく無愛想な人に、大別できるような気がしている。そんななか、そこまでしてくれるのかと驚いたほど親切な人にも出会った。

大好きだったピアノを、日本を出てからもう3年8ヶ月全く弾いていない。数日前から弾きたくてたまらなくて、何か方法はないものかと考えていた。出した結論は、「スタジオ」を借りればいいんじゃないかというもの。かといって、ブダペストにそういうスタジオがあるかどうか分からないし、ハンガリー語が分からないのでネットで検索しようもない。家主は海外出張中で聞けない。どうしたものかと思っている時に、たまたまコピー・ショップへ行く用事があり、そこで店員に尋ねてみた。

すると彼はネットで検索してくれて、ピアノ・ショップを見つけたくれた。そこにスタジオがあるようだと言って行き方を説明してくれて、そのうえ地図をプリント・アウトしてくれた。コピー・ショップで、つまりコピーすることで商売が成り立っている店で、わたしは地図を持っているのにそこに書き込むのではなく、付近を拡大した地図をわざわざプリント・アウトしてくれたのだ。

そんな優しさが嬉しくて、スキップしながらそのピアノ・ショップへ向った。ところが若い男性店員がここにはスタジオはないと言う。だけど、がっかりした様子のわたしを見て「・・・1時間ぐらいならいいけど・・」と、ショップで弾けばいいと言ってくれた。あり得ない親切。ただ、彼はそのあと「でも・・・ボスが帰ってきたら、僕はどうしたらいいかな・・・」。そうだよねえ。きっと怒られるよねえ。

またまたガッカリしたわたしを見て、この彼もネットで検索して見つけてくれた。今度は正真正銘のスタジオで、しかも彼はスタジオへ電話までしてくれて、さらには予約まで取ってくれた。トラムでの行き方、トラムを降りてからの道順まで丁寧に教えてくれもした。行きずりの外国人へのそんな親切、どこの誰がしてくれるだろう。

心は再びスキップ気分。スタジオに向うと部屋をすでに用意してくれていて、電子ピアノではあったけど、すぐに向うことができた・・・ブランクが長過ぎて指は動かないわ楽譜を覚えてないわで、得意だった「テンペスト」(ベートーヴェン/第3楽章はクラシックに興味のない人でも知っていると思われる)でさえ散々でそんな自分ににはメチャクチャがっかりしたけれど・・・(笑)。

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(美しい建築が建ち並ぶアンドラーシ通り)
by yukaashiya | 2015-12-05 07:50 | ハンガリー編


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