今日は1年ぶりに阪神競馬場へ行ってきた。20年以上に渡って司会で使っていただいている新聞社のイベントが今年はなかったのだが、「良かったら観戦を我々(主に社員の方々)と一緒に」と声をかけて下さったのだった。こういうケースはとてもレアで、それだけにとてもありがたいことである。
競馬場へ着くと警備にまでフルネームで覚えて下さっていた方がいたり、観戦した来賓席の別室ではお友達同士で愉しんでいたカメラマンのKさんたちがワインをご馳走して下さったり、そして仕事でずっとお世話になってきた方がわたしが競馬場へ来るのを知って忙しい合間を縫ってわざわざ部屋を訪ねて下さったりと、とても嬉しい出来事が続いた。
欧州を暮らし歩くようになって丸3年が過ぎた。わたしのなかではさまざまな日本のことが少しずつ記憶から薄れ始めている。逆に、ほかの人々からはわたしというものの存在の記憶が薄れているはずだ。なのにこんなふうにいろんな方に温かい言葉をかけていただくと、なんだかそこへ「帰ってきた」ような感覚を覚えてとても嬉しく、心の和む一日になった。