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ドバイに置去られた荷物

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火曜の朝にカサブランカを経ち、エミレーツ航空でドバイを経由して帰国した。カサブランカを発つ朝は澄み渡るような青空で、頬を撫でる微風がとても心地良かった。

ところが空港で飛行機に乗る前からお疲れモードに入る(笑)。まず空港ターミナルの入り口で機械による荷物検査。そのあとチェックイン・カウンターへ行くと、オンライン・チェックインを済ませている列でさえ超スローな手続き。それが済むとフロアを上がって出国審査。が、その前に出国カードを記入しないといけないし、審査を受けるための列に並ぶ前に、係員による目視の手荷物検査がある。わたしの前に並んでいた女性は鞄の中をけっこう見られていたし、わたしは持っているお金を見せろと言われた。モロッコ・ディルハム(270ディルハム)を見せると、日本円も見せろという。持っていた一枚ずつの5千円札と千円札を見せると、わたしの係員は隣にいた係員に「これは日本円札か」というようなことわ聞いている。「ここに“日本”と書いてあるだろう」とわたしが文字を指すと、首を傾げるだけ。見て分からないなら見るな、聞くな、触るな。

そのあと出国審査。審査員には仕事の早い者もいれば、隣の審査員とぺちゃくちゃしゃべりながらのんびりしている者もいる。わたしの場合はその中間ぐらい(笑)。仕事の内容を聞かれたのでコラムやエッセイを書いているというと、媒体名を出国カードに書けという。出国するというのに、何のために必要なのでありましょうか・・・(笑)。

それを終えると、今度は再び機械による手荷物検査。もうええっちゅうねん(笑)。

ここまでで丸1時間を要してしまったが搭乗まで40分程度あったのでWifi接続を試みたが、どうやらWifiは飛んでいないようだった。

経由地のドバイでは1時間半の接続時間で、滅多にない効率的な待ち時間の予定だった。ところがカサブランカを経った飛行機は30分遅れでドバイに到着。そのうえ、ビジネス客を先に降ろす時間を要して我々エコノミー席の客が降り出したのはそれから15分ほどしてから。残り時間は45分。これが何を意味するかというと、間に合うかどうか危ういということ。ターミナルへ入った時にさすがに航空会社の係員が乗り継ぎの我々を待っていて誘導してくれたが、広い空港内、関空行きの飛行機に辿り着いた時にはすでにゲートのクローズ・タイムを過ぎていた(!)。もっともこういうケースの場合は乗れるのが当然で、なんとか関空行きの飛行機には搭乗できたけれど。

ところがその8時間後、とんでもない事実が判明する。

関空に降り立つと、航空会社の係員がわたしとほか数名の名前を読み上げている。何事かと近づいて尋ねると、カサブランカから乗ってきたわたしを含む3家族の荷物がまだドバイにあるという。荷物の載せ替えが間に合わなかったのだ。翌日の便で運ばれ、それがわたしの手元に届くのは帰国から2日後の朝になるという。これまでにけっこうな回数の飛行機移動をしているが、こんな経験は初めてである。

家族へのお土産が入ったスーツケース。化粧品も洋服も電子機器なども、生活に必要なほとんどのものが詰まったスーツケース。

そしてその中にはコートも入っている。その時のわたしの服装は気温25度のカサブランカを出て来た時のまま。唯一長袖のセーターとマフラーはそれぞれ一枚ずつ寒かったら機内で着ようと思っていたものをボストン・バッグに入れて機内に持ち込んでいたものの・・・寒風吹く中、わたしは震えながらトボトボと妹の家へ帰り着いたのでありました。

途中で家族へのお土産、「みたらし団子」を買って・・・(なんでやねん・笑)。
by yukaashiya | 2015-03-12 23:50 | モロッコ生活編


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