人気ブログランキング | 話題のタグを見る

書いているうちにこんな話の流れと結論になったブログ

書いているうちにこんな話の流れと結論になったブログ_a0262689_6534095.jpg
(ポンペイ遺跡の円形競技場「Anfiteatro」)

小雨のそぼ降る中、ポンペイ遺跡へ行って来た。ナポリ中央駅からCircumvesuviana線の「1ヶ月ぐらい車体を洗ってないだろ」と突っ込みたくなるような電車に乗って40分。片道約3ユーロ。ナポリの公共交通機関はとても安い。先日ナポリ郊外へ行った時なんて地下鉄+バス30分の行程で片道1.3ユーロだったもの(90分間乗り換えOKチケット)。その郊外バスは車内アナウンスがないうえ、車内の電光ニュースには2001年や2002年のものが流れるというお粗末があったけれど(笑)。

書いているうちにこんな話の流れと結論になったブログ_a0262689_712697.jpg
お粗末といえば、その郊外へ行った時のこと。取材のために訪れた地で、あらかじめメールでやりとりしていた広報担当者は対応が早く、これなら取材もスムーズに行くと安心していた。ところが、先方が指定した時刻より15分早く着いたわたしに「ちょっと待っててね」と言って、コーヒーをご馳走してくれたりしたのはいいが結局取材が始まったのはその1時間半後。まあ、欧州ではママ起き得ることである。

書いているうちにこんな話の流れと結論になったブログ_a0262689_76308.jpg
さて、ポンペイ遺跡は西暦79年の火山代噴火によって埋没していた古代都市で、発掘が始まったのは1748年。実に長いあいだ埋もれていたわけで、だがそのおかげか保存状態が良く、古代都市の人々の生活が窺えるほどに遺っている。ガイドブックにも現地でもらった地図にも面積が書かれていないので分からないが、広さは相当な規模である(歩いて足が痛くなるほどに)。

書いているうちにこんな話の流れと結論になったブログ_a0262689_7521870.jpg
チケット売り場でもらった地図に書かれていた数字は、遺跡にはめ込まれている数字と違う。だいぶん歩いてから気づいたのだが、地図に書かれている数字(と建物の名称)はオーディオ・ガイド用の数字だったのだ。また、地図に書いてある細くて青い線についても大分経ってから分かったのだが、遺跡の見所ラインだった。地図にはそれらの説明も書いておいて欲しいもんだわ、まったく。

書いているうちにこんな話の流れと結論になったブログ_a0262689_7593941.jpg
でもきっと、クレームをつける人なんていないんだろうな。行きの電車内では雨漏りがしていたが、その水滴が洋服に落ちた女性でさえクスクス笑った程度。それを見ていたほかの人たちもクスクス笑い出して、車内は何とも和やかなムードに。なんでもかんでも速攻でクレームが入る日本じゃ考えられないシーンである。

書いているうちにこんな話の流れと結論になったブログ_a0262689_86024.jpg
ニュースで知ったのだが、最近の日本では「洗剤(柔軟剤?)の香りがキツイ」とクレームをつける人がいたり、個人が自分の写真を抱き枕カバーにしてネットで売っていたら「不快」だとしたクレームがあったり、鉄道車輛へのベビーカーの乗り入れが問題になったり、果ては通勤時間帯の鉄道で子供が騒いでいた母親に「電車を降りて下さい」と文句を言ったキャリア・ウーマンもいたとか。“外”から見ていると、それらをとても異常に感じる(国内にいる人にもそういうクレームを異常と思っている人もきっと多いだろうけど・・と信じたい)。

書いているうちにこんな話の流れと結論になったブログ_a0262689_893177.jpg
日本は便利で、それに慣れた日本人からすると欧州は何かと不便である。だけど日本はもともと「個性を含めた違いというもの」を受け容れ難い国だし何でもかんでも便利過ぎて、それによって「思い通りにならないこと」に免疫がなくなってきているんじゃないだろうか。

不便を不便と感じなくなった時、

しょうがないなとさえ思わなくなった時、

万事において自分がとても楽になれるよ。
by yukaashiya | 2014-02-11 08:47 | イタリア生活編


<< ナポリの朝食 国立カポディモンテ美術館の怪 >>