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無事に帰りたい

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ジュナガルで発症した食中毒は日増しに良くなっていったものの回復までに何日もかかり、その間、ジャイプルへ移動した。何とかジャイプルに到着したはいいがその夜から激しい痒みに襲われるようになった。膝裏から始まったそれは一度に数十匹ものヤブ蚊に刺されたような水疱を伴って、体のあちこちへ移動していく。一日二日と経つうちにそれはどんどんひどくなり、つま先は腫れ上がってスニーカーが履きづらい状況、頭皮にも現れるようになると顔面が変わっていった。とにかく痒くてたまらない。全身をくまなく襲って行く激しい痒みに、気が狂ってしまうんじゃないかと思ったほどだった。

最もひどかったのはジャイプルを発ってデリーに到着した翌朝。ニューデリーへ行ったらお会いすることになっていた毎日新聞のSさんにデリーに到着するとすぐに連絡を取り、病院の紹介をお願いした。すぐに手配をして下さって翌朝、おかげできちんとした病院で診察が受けられた。医者から言われたのは「即刻24時間入院」。食中毒の時に服用した薬が全身へアレルギーを発症させたものらしい。ちなみにこの時に計った体重は日本出国前の47kgから42kgにまで落ちていた。

それからは点滴に次ぐ点滴で、Sさんやご家族の方、支局のみなさんにいろんな面で大変お世話になった。精神的にも全面的に支えていただいて、Sさんたちがいらっしゃらなかったら、わたしはどうなっていたか分からない。だって環境のすこぶる悪いインドでは、何から何までが日本と同じようなわけにはいかないからだ。煩雑な手続きも全てして下さって、本当に助かった。病院には結局2夜入院し、3日目の朝には痒みも水ぶくれもほとんどなくなってデリーを出発。Sさんたちが駅まで送って下さった。元気にお別れできたはずだった。

ところが昨夜、タージマハルのあるアグラに到着し、今朝から悪寒に見舞われている。体が限界に近づいているのかもしれない。空気も水も道も全てが劣悪な環境といっていいインドでの自由周遊は、わたしの体力と年齢では無理だったのかもしれない。

明日はカジュラホへの移動がある。

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by yukaashiya | 2013-02-09 19:27 | インド編


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