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男ってヤツは・・・

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(ロンドン・オックスフォード・ストリートにあるデパートのウインドウのクリスマス・デコレーション)

昨日は太陽が燦々と降り注いで温かかったロンドンだが、今日はすっかり冷え込んだ。明朝にはマイナス3度まで下がるらしい。ロンドンでも風邪は流行していて、わたしの暮らすフラットの地上階に入っている美容院の、いつも親しく話している男性美容師は夕方にたまたま会った時、「具合が悪いから帰るんだ」としんどそうにしていた。しっかしよく分からないのが、欧州人に多い「裸足」。彼も今日はフードを被るほど寒がっていたのに、素足。しかも、7分丈のパンツ。足首が隠れる長いパンツと靴下を履けばいいのにと思うのは、わたしが日本人だからだろうか。それとも、わたしが女だからだろうか。

そういや先日、やはり風邪を引いていた隣人のキースは、近くのスーパーマーケットに行くのに、Tシャツに短パンを履いただけの格好。その姿で、熱と咳がひどいんだと言っていた。男の人には面倒臭がりな人が結構いるから、ベッドから出てきたままの格好で外へも出てきたんだろうと思われる。うーん、男ってヤツは・・・(笑)。

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先日は第一次大戦中の欧州大陸とリンクする共産主義運動を巡るウォーキング・ツアーに参加してきたのだが、屋外のツアーはこの時季はもうやめておこうと思う。上半身はコートなどで何とかなっても、足が寒さで痺れてしまうもの。

屋内のツアーだと、例えば美術館に展示されているものを説明してくれるツアーなどがある。キャプションには書ききれなかったこととか、キャプションに書くようなことではないことを教えてくれたりして非常に面白いケースが多い。先日は「ウォレス・コレクション」のそれに参加してきた。ここへは度々行っているのでこのブログにも何度も書いているが、こういうツアーに参加したのは初めてである。

どんな話が聞けたかというと、例えば地上階の元ビリヤード・ルームには1600年代に作られたキャビネットがあり、そこには日本の風景がラッカーで描かれているのだが、日本のラッカーを輸入して描かれたものらしい。当時の日本製のラッカーは、とても質が高かったんだそうだ。日本人として鼻高々、えっへん(笑)。

ここにはフランスにも家を所有していた第4代ハートフォード侯爵がフランスで収集したフランス製の家具などもたくさん展示されており、マリー・アントワネットに関するものもある。彼女が使っていたポットなどは彼女が捕らえられ幽閉されてからギロチン刑に処されるまでの間に売られたものらしい。

ジョージ4世王は肖像画から推測できるように、とても髪の毛の多い人だったらしい。絵の説明をしてくれたガイド(職員)は説明の後に「それにしても何て多い髪の毛・・・」とつぶやき、みんなで大爆笑。その時、ツアーに参加していた1人が「彼はもっと太っていたはずですよね」とガイドに聞いた。ガイドは「そうなの。実はね、ジョージ4世は(作者の)トマス・ローレンスにすごくたくさんの報酬を払っていたのよ」。ははあ、それで絵の中ではサービスとしてシェイプアップさせたわけだ(笑)。

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昔は犬をペットに持つことがとても「ロイヤリティ」だったんだそうだ。それを知っていれば王族が犬と共に描かれている絵を今後見た時に「納得」できるわけで、こういう知識もツアーでこそ得られる貴重な知識である。それで、とある王の愛人が毛並みのいい立派な犬と一緒に椅子に座っているのが描かれている絵を見ると、その犬が王を表現していることが分かる。

最もびっくりしたのは、ある王の愛人だった女性の肖像画について説明されている時のことだった。その王は記憶では(1週間経つと忘れるなあ・・・笑)ジョージ4世王だったと思うが、彼は彼女を愛したのち、ウォレス・コレクションの元々の所有者で居住者だった第4代ハートフォード侯爵の妻に恋をし、彼女に会うために度々この屋敷を訪れていたらしい。そして何と、自分の元愛人だった女性の肖像画を、ハートフォード侯爵夫人の夫であるハートフォード侯爵にプレゼントしたんだそうだ。だから王の元愛人の肖像画がウォレス・コレクションにあるというわけだ。

オトコってヤツは・・・オトコってヤツは・・・(笑)。
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by yukaashiya | 2016-11-30 06:24 | 英国生活編 | Comments(0)

ロンドンで見た、とある光景

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この秋のロンドンは今までに経験したより最も寒く、だけど過日ドイツやオーストリアを旅してきたフラットメートによるとあちらでは雪が降っていたらしいので、この寒さはロンドンだけではないと知る。ロンドンではまだ雪は降ってないし、日本の鎌倉の大仏が雪をかぶったことが新聞記事に出ていたぐらいだから、世界的に気候がおかしいのだろう。

そんな寒いある夜、隣人キースと彼の友人のイタリア人女性マフィとでパブをハシゴした。英国人はどんだけお酒が好きやねんと度々思うぐらい英国にはパブが多く、それらはまた大抵100年以上を経た深みのある建物に入っており、さまざまな時代背景を飲みながら感じられることが少なくない。

この写真(↑)のパブは我が家の近くにある「The Fitzroy Tavern(ザ・フィッツロイ・タヴァーン)」で、建物そのものはコーヒーハウスとして1883年に建てられたらしい。パブになったのは1887年で、現在のフィッツロイ・タヴァーンになったのは1919年からという。いまでは一般的な人々が賑やかに飲むパブだが、特に1930年代から40年代にかけては芸術家や知識人が多く集い、世界的に有名な作家ジョージ・オーウェルやディラン・トマスらも頻繁に訪れていたらしい。たくさんの部屋があって、好きな部屋の好きなソファで、彼らの写真や詩などを愉しみながら飲める。やはり世界的に著名な女優イングリッド・バーグマンもここへ来たことがあるらしい。とは言っても、値段はとてもリーズナブル。オススメの1件である。

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この日に行ったもう1件は初めて連れて行ってもらったので名前を覚えていないが(笑→「ブルームスブリー・クラブ」と思い出した)、やはり素敵なパブだった。ライヴをしているからか結構いいお値段で、3人で一杯ずつ飲んだだけなのに約50ポンド(約7000円!)。でも内装もライヴもとても良かったし、ここは奢ってもらったので良しとする(笑)。

それよりも「ああいいなあ」と感じたのは、この写真の2人の女性を目撃した時のこと。わたしたちの向かいの席にいた彼女たちは、おそらく70歳に手が届こうかというイギリス人のご婦人たち。時刻は夜の11時頃だったと記憶しているが、おばあちゃまたちもこうして夜中にオシャレをして会話とアルコールを楽しみに来るんだなあ。世界で最も高齢化が進んでいる日本でも、高齢者の人たちが若者に気兼ねなく来れるこういう場ができるといいなあと感じた夜でありました。
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by yukaashiya | 2016-11-27 04:17 | 英国生活編 | Comments(0)

「失敗」

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少し温かさが戻ったかと思ったロンドンは今日はまた夕方から冷え込み、明日は最高でも8度までしか上がらないらしい。今夜の最低気温は2度である。だが、ロンドンは「熱い」。観光客は相変わらず引きも切らずに溢れかえっていて、昨夜からはリージェント・ストリートで30万ものLEDライトを使ったクリスマス・イルミネーションが始まった。1954年から続いているこのイヴェントの今年のテーマは「スピリット・オブ・クリスマス」。17mの長さの羽根を持つ天使たちが長いストリートを華やかに飾り、その点灯式ではやはりバレエやこちらではポップ・コンサートなども賑々しく催された。そのためにこの大通りを夕刻の忙しい時間帯に歩行者天国にしちゃう「勇気」もあっぱれだ(笑)。

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先日のブログを書いて以降は、ブリティッシュ・アカデミーでの「著者に会おう」イヴェント、教会でのチェロとピアノによるリサイタル、そして今朝はよく行っているRSA(ロイヤル・ソサエティ・オブ・アーツ)の座談会に行ってきた。

「著者に会おう」イヴェントはブリティッシュ・アカデミーでの今年の賞の最終候補者による著書の紹介と彼ら自身による簡潔にまとめたあらすじの説明、またトークショーもあった。賞の発表の数日前にこういう機会を設けるって、日本にはない発想じゃないだろうか。それだけに興味深かった。

リサイタルは集客こそよくなかったものの、チェロを演奏したジョセフ・バトラー(Joseph Butler)さんの奏でる音がとても良かった。彼の瞳はまるで人生の何をも信じていないような、あるいは受け入れていないような冷めた表情をしているのに、奏でる音は全ての人を包み込むようなまろやかさと温かさに溢れていて、チェロにはあまり興味を持っていなかったわたしでさえすごく惹きこまれた。きっといずれ大きな舞台に出てくる人だろうと思う。名前を覚えておきたい。

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今日行ったイヴェントは、行ったのはある意味失敗だった。というのも、日本でいうところの宝くじ振興会のような組織が主催した討論会のようなもので、テーマは簡単にいうと文化や伝統、建物、その場所などの全ての歴史的遺産における繋がりが公共の財産としていかに理解され扱われているか、それらを国民や組織が一体となっていかに促進していくか、そのネットワークの構築についてである。歴史的建造物や伝統をいかに大切にしているかが日常から感じられるイギリスでこれはとても興味深いテーマであり、聞くことによって彼らのそういうことに対する姿勢や思考を知ることができるだろうと思って参加し、実際すごく勉強させてもらったが、わたしはあくまでも講演会を聴くような立場だろうと思って参加したのであったが、行ってみると違ったのである。大きなテーブルを30人ぐらいで囲んで、まずは1時間半ほどかけてリサーチャーや研究者らの発表があったものの、残りの30分は参加者が自由に挙手して意見を述べたり質問したりする時間に充てられた。

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そう、「失敗」と書いたのは、わたしがそこにいるのは「場違い」だったからである。イヴェントの説明文をもっとしっかり読んでおけばしなかったであろう失敗で、いたく反省している。意見交換会の後にはビュッフェ形式のランチ・タイムもあり、慌てて出ていくのもなんなので少し頂いてから退出してきた(食べてきたんかい・笑)。めっちゃ美味しいビュッフェでもっと食べたかったけど、がまんして出てきた(笑)。

参加者は全て職業も含めてリストになっていて、誰が見てもわたしの職業だけここには全く関係のないもの。でも誰もわたしを「そんな視線」では見ないし、部屋を出てくる時には参考資料をわざわざ手渡しに来てくれたスタッフもいた。こういう品の良さや万人を受け容れる優しさは、やっぱりイギリスならではである。

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それでもわたしの個人的な失敗は、わたし自身が今後気をつければいい話で、安倍首相の「失敗」はそうはいかないだろう。

決められた「2期まで」で退陣するオバマ大統領とは対照的に、自分が自民党総裁を3期続けられるよう規則を変えた安倍首相は国内では支持率を過半数以上維持しているらしいが、諸外国は彼を評価しているか。そうでないことは、外国に住んで報道を読んでいる人なら知っているだろう。その当人はTPPを強行採決させ、TPPに批判的かつ大統領になったことで国民に大規模なデモを起こされ、おそらく全世界が彼が選ばれてびっくりしている中で日本の首相は揉み手をするように早々に祝いの電話をかけて会談を取り付け、世界で最も先にトランプ氏と会談し、それは選ばれたとはいえ実際にはまだ大統領になっていない人との会談で、しかもその会談内容は「大統領になる前の非公式なものだから内容の公表は差し控える」だって。それらが全て、他の国にああそうですかと受け入れられることだと思っているのだろうか。やってることも言ってることも、まるで子供じゃないか。ただでさえ諸外国には評価されていない日本の首相が今回した「軽はずみ」な言動はおそらくさらなる減点となり、彼は成熟した他国の首脳からは距離を置かれることになるかもしれない。
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by yukaashiya | 2016-11-19 07:46 | 英国生活編 | Comments(0)

ラグジュアリーなクリスマス気分

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ロンドンのクリスマス商戦は10月からスタートしているが、街中の夜のイルミネーションは先日始まったばかり。オックスフォードストリートにはじまり、今夜はコヴェントガーデンで巨大なツリーへの点灯イヴェントがあった。コヴェントガーデンといえば近くに劇場も多く、それだけに大道芸人もよく集まるところ。先日封切られた映画「A Street Cat Named Bob」の舞台でもある。この写真はそのコヴェントガーデンにあるマーケットの飾りで、見ているだけで心がウキウキしてくるぐらいとても華やかだ。

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雨が降りそうだったのでちょっと躊躇したが、今日はコートが要らないぐらい温かかったし、同ガーデンのサイトを見るとロイヤル・オペラハウスからコーラスとバレエ・ダンサーが来ると書いてある。英国らしいクリスマス・イヴェントが楽しめそうだったので行って来た。

実際、コヴェントガーデンのピアッツァには舞台が組まれていて、なんとロイヤル・オペラのコーラス、ロイヤル・バレエ・スクールの学生たちによるバレエ、そしてロイヤル・オペラのバレエを楽しめたから驚いた。屋外でこういうものが、しかも無料で見られるなんて、すごく贅沢な事である。ことあるごとに歴史と伝統がありかつ一流のパフォーマンスが堪能できるロンドンならではの光景だった。

そしてパフォーマンスが終わると司会者によるカウントダウンで、クリスマス・ツリーに点灯! 明日はマドンナなどセレブリティが邸宅を持つマリルボン地区、明後日はわたしの暮らすフィッツロヴィア地区とリージェント・ストリートの空に浮かぶ天使たちに一斉に点灯などなど、あちこちでクリスマス・イルミネーションが点灯されていく。クリスマスまで1ヶ月以上あるが各教会でのクリスマス・キャロルなども含め、日毎に盛り上がって行きそうだ。

ちょっと早いけど、Merry Christmas!!


*近々ロンドンへ来る方のために、クリスマス・ライト・インフォメーションを。
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by yukaashiya | 2016-11-16 07:37 | 英国生活編 | Comments(0)

Trump Triumph

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先週末、イングランドのあちこちで「ガイ・フォークス・ナイト」イヴェントが開催された。400年続く伝統で、花火だけでも366年の歴史がある。わたしは風邪のぶり返しで全く楽しめなかったが、体調が悪い中でも何とか参加できたヴィクトリア・タワー(ロンドンの国会議事堂に隣接)にある資料室(Parliamentary Archives)の見学で、たまたまではあるが当時の文書をこの目で見せてもらうことができた(↓)。しかもこの見学では、エリザベス1世女王やヘンリー8世のサインが入った巻物文書なども見せてもらうことができ、行った甲斐があったというものだ。日本も国民にこういう機会を与えてはどうだろう。

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体調不良の中、行きたくてもどうしようもなかったものの1つが米国大統領選の開票を鑑賞する集まり。ロンドンでは結構あちこちの組織や団体で行われていたようだが、わたしが声をかけてもらっていたのは一般人が入れないもの。何しろそこは、故サッチャー首相が設立者の1人なのである。それだけに貴重な機会で、実際、来場していた人には大臣やロスチャイルド卿などいわゆるセレブリティがたくさん来ていたらしい。ああだけど、開始時刻は夜10時。熱もあったし寒い日だったし・・・ああ悔やまれる。

結果も予想だにしなかったものだったしね。トランプのトライアンフ、ダジャレ好きな英国の新聞では、結構見かけたこの見出し(笑)。おそらく日本のマスコミはこの結果でもトランプ氏に気を遣った文面を掲載しているだろうが、英国各紙は遠慮がない。オバマ大統領とトランプ氏が握手する直前の写真を一面に掲載した今日のタイムズ紙なんて見出しが「Meet the Apprentice(見習い、初心者)」だからね(笑)。トランプ氏が政治未経験とはいえ、なんて辛辣な表現でしょう。プーチン大統領が体だけ子供のトランプ氏を両手で抱えあげている風刺画も笑いを誘う。もちろん、記事自体はすべてまともな内容である。

しかしながら、トランプ氏は早速波風を立てるような行動に出ている。最も強力な関係にある英国のメイ首相への電話は、9カ国にした後だったからである。その9カ国とは、アイルランド、オーストラリア、メキシコ、エジプト、イスラエル、トルコ、インド、日本、韓国(おそらくこの順番)。先進7カ国はこのうち日本だけだし、この国々の顔ぶれを並べる限り先に電話会談した真意が測れない。トランプ氏の連絡先を個人的に持っているコネクションがあった国はメッセージを送るなどしてそれでトランプ氏はそれらの国と先に連絡を取ったらしいし、英国(メイ首相)はそれをしなかったのではあるが、どちらにしろ英国を後回しにするとは、おそらく歴代の大統領はしなかったことだろう。

電話会談はとても友好的だったらしいし英国は米国にとって特別な国であることを強調し、「できる限り早くホワイトハウスへ来てください」と言ったらしいが、これがトランプ氏の「やり方」なのかもしれない。あるいは、メイ氏が女性だからか。いずれにしろ、どの国も振り回されないことが大切だ。あな恐ろしやの時代到来。
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by yukaashiya | 2016-11-12 08:10 | 英国生活編 | Comments(0)

わたしも日本も病人

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枯葉舞うロンドンで、月曜から風邪を引いて金曜まで寝込んでしまった。

月曜はソーシャル・ダンスのレッスンへ行って、夕方から映画の試写会。夕刊紙(無料)のイヴニング・スタンダード紙の抽選に当たったのである。子供の頃から、結構クジ運がいいのだ。観たのは封切り
前の「A Street Cat Named Bob」で、ホームレスとホームレス猫の心温まる実話。日本では本の販売しかされていないようだが、もし上映されることになったら鑑賞をオススメしておこう。心がほっこりするだけでなく、英国のホームレスやドラッグ患者をサポートする態勢や本人の自主性に任せる方針(そうでなければまた手を出すだろうから合理的である)、そしてそういう人々を取り上げるマスコミの姿勢も垣間見ることができる。

ちなみに、外国で映画館で映画を観るのは、実は初めてだ(笑)。ロンドンの映画館のシートはゆったりしていてクッションも良くて実に快適だった。最も驚いたのは、こういう試写会に日本ではありがちな提供会社(今回の場合はイヴニング・スタンダード社)のプロモーション活動が一切なかったことと(スクリーン上に社名が出ていただけ)、翌日に「来て下さってありがとう。愉しんで頂けたなら幸いです」というメールが届いたこと。日本だとこうはいかない。

映画を観に行く前からちょっと寒気がしていたのだがそれを押し切って行った映画。その夜から熱があがり、頭痛、耳痛(風邪では初体験)、咳、鼻と、風邪を引いた場合のほとんどの症状が次から次へと表れて、今週予定していたレクチャーやホームパーティなどは全てキャンセルせざるを得なかった。行けなくて最も残念だったのは、ロンドン大学での「The forgotten slave - ownership :tracking the money」。キャンセルするのにメール連絡して「もしまた開催するようなら是非知らせて欲しい」と書いておいたら、親切なスタッフがこのレクチャー・タイトルに関与するデータベースのリンクを送ってくれ、しかも今後ニュースレターも定期的に送ってくれるという。人の親切は、体調の悪い時は特に心に温かく染み入ってくる。

ああそれなのに、日本のニュースは与党の強行採決だのまたまた後進国への金のバラマキだの、読んで
いて呆れるものが多い。安倍政権は今年だけでいくらばら撒いた。消費税アップは本当に必要なのか、いやそれ以前に、次から次へと起きている自然災害による被災地の復興や被災地の人々のサポートは十分にできているのか。貧困層の問題や高齢者問題、年金問題などお金に関わる問題は山ほどあるのに、「現金」があるとはいえ借金だらけの国が「身内」を十分にサポートできていないのに「他人」の面倒をそこまで見る必要があるのか。もちろん、困っている他人を助けることも大切なことではある。だったらお金をばらまくのではなく、実質的なサポートをしたらいいのではないだろうか。例えば鉄道を良くするなら日本の技術と機械、人を使いその国へ送り込む。日本の産業にとってもいいことだし、現地で労働者を採用し雇用促進を促せる。こんなことを言うのは、これまでたくさんの後進国を旅して来て、日本などがばら撒いたお金が政府高官のポケットに入っている話を耳が痛くなるほど聞いて来たことや、寄贈したお金で像を建てたり、観光地のチケット売り場に溢れかえるほどの人材を雇ってそのほとんどが一日中笑いながら立ち話してしているようなそんな光景もたくさん見て来たからである・・・と息巻いても無駄か。日本の現財務大臣は「お金がなくなれば刷ればいいんです」と言うような人だものね。どうなるニッポン。どこへ行くニッポン。

そんな中、登録している金融関係の今週のニュースレターに日本経済をリポートした記事が載っていた。かつての英国首相の金融アドバイザーをしていた人の記事だ。そこには「日本経済は四半世紀にわたって低迷しており、アジアの病人である。IMF(国際通貨基金)によれば、最もパフォーマンスが悪い先進国の1つ」とある。さもありなん。

考えていたら腹が立ってくるがかといって小説を読む元気さえなかった今週。久しぶりに日本のドラマの動画でも見てみるかとネットに繋ぐと・・・いま日本でも話題になっているらしき「民泊」を舞台にしたドラマを見つけた。そこでなんと、「B&Bは民泊」と言っていた・・・B&Bは民泊ではありません。ホテルより小規模の、朝食を提供するダイニングルームはあってもレストランなどの設備がない、「ベッドと朝食を提供します」宿泊施設です。AirbnbのbnbがB&Bを短縮したものだからそう勘違いしている日本人はもしかすると多いかもしれないけど、これはけっこう恥ずかしい間違いであります。

それにしても「民泊」って言葉、ダサくない(笑)?
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by yukaashiya | 2016-11-06 08:51 | 英国生活編 | Comments(0)

文化

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土曜夜、ロイヤル・アルバート・ホールでのコンサートへ行って来た。ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラの演奏で、4つのコーラス組織が400名を動員して舞台を作り上げた「カーミナ・ブラーナ」。わたしは昨年、このホールでこの曲を初めて聴き、その壮大さにすっかりハマってしまい、ハンガリーでの舞台を含めるとこの曲を愉しむのはこの1年で3度目になる。今回はちょうど自分の誕生日に上演されることを知り、奮発していい席(ストール席の前から3列目!)を取って行って来たというわけだ。ホールで売られていたプログラムによるとこの曲の歌詞はラテン語とミドル・ハイ・ジャーマン語によって描かれているといい、後者は1050年から1350年に使われていたドイツ語だそうだ。それに1895年生まれのカール・オルフが曲をつけたのだった。

ラテン語・・・オーストリアのウイーンに滞在した時に、家主のマックスがウイーンには「ラテン語で会話する人ばかりが集まるカフェがある」と言っていた。これまで出会った欧州人にラテン語を勉強したり理解できる人や少しなら話せるという人はいたけれど、ラテン語での会話を楽しむためにその場へ集まるという人々も現代においているのだと感心したのを覚えている。言語は文化。古くなろうともそれを学び伝え続けていく人がいる限り、絶えることはない。

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ハロウィン・イヴェントを含め他国の真似ばかりして来た日本にも、「漫画」の「文化」がある。漫画はあえて英語にするならカトゥーンになるのだろうが、漫画は「Manga」としてそれを表現する言葉が欧米でも成立している。道徳的に優れた、あるいはハートウォーミングなストーリーのものには、セリフが英語などに置き換えられて他国で出版されているものもある。ただし、我々が知っておくべきなのは、日本で誕生した文化であろうとも、他の国(特にアジア以外)ではそれに追随する国や人がいないことである。それはなぜか。そこに、真似をしたりさらに発展させたいと思わせる魅力を感じていないからである。

ましてMangaは、子供やオタク以外の「一般的な大人」が見たり読んだりするものではない。日本で流行っている「ゆるキャラ」なるものもまた、日本でなら大人でさえ可愛いと頬を緩めているようだが、それも少なくとも成熟した国の成熟した人々には全く理解できないだろう。ましてや三重県志摩市の胸パッツンの「海女さん」キャラなんて、ああいうものが市のキャラクターになるなんて、他国ではあり得ない。日本が「性にゆるい」国であることを、再認識した(かなり多くの国の人々が知っている)。

ただし、宮崎駿監督の名とスタジオ・ジブリは別格である。あれこそ、日本からの発信だと胸を張って言いたいぐらいだ(他国の人もみんな知っているけれど・笑)。

ああそれにしても、安倍首相のスーパー・マリオ姿や小池知事のリボンの騎士姿が日本では多くの人に受け入れられているらしきことが恥ずかしい。オバマ大統領がミッキーマウスやスヌーピーの格好をするか。否。ボリス・ジョンソン議員(元ロンドン市長)がシャーロック・ホームズやハリー・ポッターの格好をするか。否。「そんなこと」を、彼らは、特に安倍首相は世界へ向けて放映されたオリンピック閉会式でしちゃったのである。しかも多額の費用をかけて。

しかも、小池知事は「アニメや漫画はクール・ジャパンの代表格」と言ってのけた。日本の文化の代表格が漫画やアニメとは、なんて、なんて、「幼い」んだろう。
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by yukaashiya | 2016-11-02 07:04 | 英国生活編 | Comments(0)