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トレイシーとの出会い

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2016年度の英国滞在で、最も印象に残った「人との出会い」は、トレイシーとのものだった。彼女はアーティストであると同時に英語の教師もしており、わたしはその生徒として出会ったのだった。と言っても最後の1ヶ月だけなのだが(彼女はそれ以前は他のクラスを受け持っていた)、その1ヶ月がとても充実した内容の濃い授業だったのだ。その土台には彼女の教えることへの情熱と創意工夫があり、それがひしひしと感じられるからなおのこと、学ぶこちら側も一層真剣に取り組む。彼女の「教え」に引き込まれていくと言っていいかもしれない。ビザが切れるので泣く泣くクラスを離れて帰国したが、もっと早く出会えていればと、すごく残念に感じている。

彼女は教えるのが上手いだけでなく、授業を楽しくする達人でもある。3時間のレッスン中、わたしたちは何度笑ったことだろう。元女優なだけに発声やアクションも印象的で、アーティストであるだけに凡人には思いもつかない展開へ話が向かう事もあり、それらもとても楽しかった。ボランティアにも積極的に取り組んでいる人だから、人として学ぶ事もとても多く、それも貴重だった。

そんな彼女がわたしにつけたニックネームは「クイニー(Queenie)」。綴りから分かるように、クイーン(Queen)が元になっている愛称で、わたしの腰の具合がすこぶる悪かったためトレイシーが教師用の椅子(社長用のような椅子)をわたしに貸してくれたことがきっかけだった。

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これはトレイシーのパートナー。彼もとても面白い人らしく、トレイシーからたくさんエピソードを聞いていたわたしは彼の写真を見せてくれと言っていた。するとある日、トレイシーがこの写真を撮ってきてくれたのだった。彼の手には「Hello Queenie」と書かれた紙。彼はこれを持ってカメラに向かって笑えとトレイシーに言われ、訳もわからないまま微笑んでいる(笑)。

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そんなことまでしてくれるトレイシーのクラスが、一体化しないわけがない。これは全員ではないが、特に心の通いあった仲間たちと。チームワークという言葉が当てはまるようなクラスメートたちで、それもトレイシーの人を引っ張る力のなせる技だと感じている。トレイシーを挟んでわたしと反対側に立っているのはアルゼンチン人のフアン。アメリカの方がずっと近いのにイギリス英語を学びたいのだとはるばるロンドンまでやってきた彼もとても良い人で、わたしの最後の日にはアルゼンチン名物のチョコケーキを自ら焼いてきてくれたりした。トレイシーもわたしの帰国をすごく残念がってくれて、滅多に泣かないわたしであるのにわたしの瞳には久しぶりに涙が滲んだ。

忘れえぬ人たちとの出会い、忘れえぬ時空。トレイシーと過ごせたこの1ヶ月だけでも、すごく幸せ
でラッキーな人生だと思えるほどのことだった。ロンドンに戻ったら、またトレイシーに会いに行こうと思っている。

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ロンドン最後の夜は、友人キースや彼の友人ブライアンらと紳士クラブでの楽しい語らい。キースが撮ってくれた写真が良かったので、ついでに掲載しておこう(と言っても、自分が写っているものは小さいサイズで・笑)。







by yukaashiya | 2017-04-13 13:51 | 英国生活編


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