(夕暮れ時の「マーチャーシュ教会」)
夜景を見られる時刻に合わせてペスト側にある王宮の丘へ上がってきた。夜景と・・映画の舞台になると聞いている王宮の地下迷宮を歩いてみたいのもあった。けど、地下迷宮は休みの日でもないのになぜか閉まっていた(笑)。だけどやっぱり夕暮れ時に行って正解。ただでさえ屋根のモザイク模様が可愛らしいマーチャーシュ教会はライトアップされてとても美しかった。
(王宮の丘にある「漁夫の砦」)
100年以上前に建てられた「漁夫の砦」も、日没前も素敵だったが星空の下では幻想的でしばし見惚れてしまった。わざわざ夜になってから訪れる人は案外多いようで、季節外れだしとても寒いのに午後3時頃より夜のほうがたくさんの観光客で賑わっていた。
丘から降りる途中に見たドナウ川と鎖橋や国会議事堂もスマホで撮った写真ではその麗しさが分かりにくいが、とても綺麗だった。と、なぜか母の笑顔が浮かんできた。母と最後に海外旅行に出たのはイタリアで、それからあっという間に10年が過ぎている。80歳を超えた彼女の足腰は最近ずいぶん弱ってしまったようで、本人はもう海外旅行には出られないと言っている。それをふと思い出して、もう2度と2人で一緒に欧州の美しい街並や建物を鑑賞できないのだと思うと、じんわりと涙が滲んできた。スマホで聴いていた音楽が、この時たまたま「アメージング・グレイス」に変わったから、曲の持つ透明感のようなものがそうさせたのかもしれない。
今日は母の誕生日で、84歳になる。
ママ、誕生日おめでとう。体に気をつけて長生きしてね。