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欧州での歴史の学び方

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(ベレン地区にあるジェロニモス修道院の回廊)

土曜の朝から家主のレイチェルとルイはポルト(ポルトガル北部)へ出張に出かけた。彼らの愛猫ウオッカは寂しがって、わたしに何かと話しかけてくる。朝起きて寝室を出るとそこにはウオッカが待っていて、キッチンへ行こうと誘ってくる。自分で行けるはずなのに、1人で食べるのが寂しいのだろう。シャワーを浴びているあいだなぞ扉の外で待っていて、それもまた愛らしい。

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そんなだからウオッカを1人(1匹)置いて出かけるのは気が引けたが、レイチェルらが戻るのは月曜の夜。3日間も家でジッとしているわけにも行かず、それに日曜(月の第一日曜のみ)はジェロニモス修道院の回廊やベレンの塔の入場料が無料になる。それぞれ€10だからバカにできない金額で、いそいそと(笑)路面電車(No.15/バスでもNo.15)に乗って行ってきた。

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来た甲斐あって、壮麗な彫刻が施された回廊だった。ただ、ここで最も印象に残ったのは、特別展示イベントだった。

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(これはベレンの塔)

というのも、記念事業としてジェロニモス修道院の成り立ちが大きな円形の年表にして展示されており、それと同時に、ポルトガルの歴史、世界の歴史と、三段に分けて展示されていたのだ。ジェロニモス修道院が建った頃には世界ではこんなことが起こり・・というようなことが、一見して分かるように表示されていたのである。第二次世界大戦の時代の世界史部分は、日本の真珠湾攻撃がまず書かれていた(愚かで恥ずかしい歴史である)。

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(ベレンの塔の屋上から見た風景。目の前はテージョ川)

その年表はとても分かりやすく、それでふと思ったのが日本の学校での歴史の学び方。日本では日本史と世界史を別々に学ぶが、それだと年号を覚えにくいタイプの人には時代がリンクしない不都合がある。

欧州では自国と世界というふうには分けず、自国を含めた欧州全体の歴史という形で学ぶと聞いたことがある。それってすごくいい方法じゃないだろうか。ついでに地理もそこへ組み込めば、もっとおもしろい授業になりそうだ。

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(テージョ川を進む帆船に、タイムトリップした気分を味わえた)
by yukaashiya | 2015-02-03 09:25 | ポルトガル生活編


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