最初に「あれっ」と思ったのは、昨秋パリに2ヶ月暮らした時だった。20本入りのウインストン(たばこ)と30本入りのウインストンでは、価格がきっちり1.5倍なのである。
日本なら、トイレットペーパーから何からほとんど全てのものが、量が多いパッケージのほうが割安になる。だけど、欧州ではそうとは限らないのだ。イギリスでもフランスでもベルギーでも、たとえばコーヒー、たとえば調味料、たとえば洗剤・・と、量が多い分だけ価格もそのままスライドしてついているものが多い。なかにはたとえば倍の量が入っていて、価格は倍以上のものがある。これには目が点になって、しばらくそこを動けなかった(おおげさだけどホントなの・笑)。
その理由は分からない。量が増えるとパッケージも大きくなってその分コストがかかっているからということだろうか。そう考えると、納得はできる。
なぜなら、鉄道やバスのチケットは往復で購入したほうが安いことが多いからである。たとえばフランスやベルギーでは地下鉄の切符をまとめて買うと日本では考えられないような割引率が適用される(イギリスはオイスターカードというチャージしていくカードを使えば相当安くなる・・といっても高いけど)。
たとえばイギリスで、ロンドン市内からアスコットへ行ったとしよう。片道切符は約£11(朝9時半以降なら何時の鉄道でも乗れる切符)。これを往復で買うと、約£12。つまり、約£1(約150円)しか変わらないのである。国内長距離バスのナショナル・エクスプレスは、片道で買っても往復で買っても全く同料金の時がある。
これによって窺えるのは「たくさん買ったら割引する」という構図は欧州人の思考にもあるということで、となると、モノに対してはそういう考えがないということの理由は先程書いた結論に至る。
でも、今イチすっきりしない。
ま、すっきりしなくてもいいんだけど(笑)。