これほど遺族の哀しみが伝わってくる墓がほかにあろうか。おおげさでなく、もらい泣きしそうになった。
まるで小さな教会のようなこの建物もお墓である。この中を覗いたわけではないが、ほかの同様の墓で扉が開いているものを見た経験では、祭壇のようなものがあってその壁に十字架が掛かっていたり、椅子が置いてあったりした。
これらも同じ類いの墓である。
これもお墓。
墓地になければ絶対に墓と分からない墓。
そして極めつけは・・・
墓地の中央近くにあるエリアで緑に囲まれたこの空間に建つのもお墓。銀行家であり政治家でもあった、ピエール・カシミール氏が眠っている。